株プロサラリーマンの相場雑感
昨晩の米国市場は、注目されるFOMCで記録的な物価高の抑制に向け、27年半ぶりとなる0.75％の大幅な利上げを決定しました。
FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見では、次回7月の会合で「0.5％か0.75％の利上げを行う可能性が大きい」と発言。0.75％の利上げとはなりましたが、利上げの観測で相場全体が急速に冷え込んでいましたので、織り込まれている内容なった事で安心感が広がりNYダウは終値30,668.53ドル、前日比+303.70ドルとなりました。
ナスダック総合指数は、主力ハイテク株が買われ、米長期金利も一服の動きとなった事から半導体関連や高PER銘柄も買われ終値11,099.15ポイント、前日比+270.81ポイントとなりました。
直近でNYダウは前日までの5日間で2,800ドルあまり下げており、FOMC通過で材料が出尽くしたとみた買いが入ってきた感じですが、1％の利上げがありえる！なんて言われていましたからね～。
ただ、改めて考えても、FOMCの声明ではインフレが需給バランスで上昇しており広範な圧力を指摘。インフレを2％に戻すことを強く公約すると断固とした姿勢を見せ、追加利上げが適切と見るとしていますし、「そもそもが利上げによって急速な金融引き締めに伴う景気減速が懸念！！」
これもあって下げていましたので、全く油断はできないというのが正直な印象です。明日6月17日は米メジャーSQですが、かなりの割合で下げているんですよね。
引け後のNYダウ先物も落ちていますが、米国利上げ、欧州も利上げの動き。VIX指数も上昇となっていますので個人投資家の買い意欲が低下していますので、警戒した方が宜しいかと思います。
明日は日銀政策金利決定会合！相場不安の時は無理なポジションは厳禁！
日経平均株価は米国市場がFOMCで上昇となった事から買い優勢のスタートとなりましたが、日経平均株価が27,000円付近まで上昇してからは、戻り売り利益確定売りがでて上げ幅縮小。
チャートを見ましても窓埋めまできたところで、叩かれたという感じになりましたが、600円もの上げ幅から急速に上げ幅を縮小、日経平均株価は終値26,431.20円、前日比-105.04円。TOPIXは終値1,867.81ポイント、前日比+11.88ポイントとなりました。
新興市場は東証スタンダード市場は値上がり銘柄数659、値下がり銘柄数536と値上がりが優勢。東証グロース市場は値上がり銘柄数38、値下がり銘柄数417と値下がりが優勢のまちまちな展開。
ただここ最近の急騰銘柄が売り込まれていましたからね～、かなりダメージを追った投資家は多いのではないでしょうか。
私も【5032】エニーカラーはかなり利益がでましたが、【4777】ガーラは売るタイミングをミスってかなりダメージを受けました。若干円高方向になって、引けにかけて売りも強くなったので、一旦買いポジは殆ど手仕舞いしましたが、引け後の日経平均先物の売られ方もひどいですし、欧州も全面安となっています。
FOMCは通過しましたが、メジャーSQで売られるというパターン、さらに日銀金融政策決定会合がありますのでポジション整理したわけですが、最近の歯止めの効かない円安進行に対して経済や物価に与える影響が心配されています。
黒田総裁はこれまで、景気を下支えするため大規模な金融緩和を粘り強く続ける方針を繰り返し示していますが、FRBが0.75％の大幅な利上げを決めて金融引き締めを加速しているのに対し、日銀が金融緩和を続ければ日米の金利差の拡大を背景に一段と円安が進む可能性は高いです。
ただ今の日本株は円安が株高の支えとなっていますからね～。かなり難しい局面です。米国市場もきな臭すぎる…という感じですのでこういった時は無理をしないというのが一番です。目先は改めて割安、高配当といった銘柄に目を向けておくのが得策かと思います。
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