本日の相場雑感
昨晩の米国市場は、ここ最近の問題となっています連邦政府の借り入れ限度を定めた債務上限の引き上げを巡り、与野党の対立が激化しています。
米連邦政府の債務上限問題に対処するための法案可決のメドが立っていない状況のとなっている事やバイデン政権が打ち出した大型経済対策に対しても、共和党が反発しているんですよね。
状況的には結果はまとまるけれども、すんなり行かせるのも…という感じで共和党がプロレス仕掛けているわけですが、バイデン大統領も債務上限突破のリスクを警告する発言をしていますので、投資家からしたら不安要素になりますね。
中国不動産大手、中国恒大集団の香港市場での売買停止もありますし、債務上限問題への懸念から長期金利が上昇していますので懸念から割高感の強まるハイテク株の持ち高を減らす動きが加速しています。
NYダウは一時500ドルの下げを見せましたが、終値34,002.92ドル、先週末比-323.54ドル、ナスダック総合指数は主力ハイテク株は総崩れとなった事で終値14,255.48ポイント、前日比-311.21ポイントとなりました。
正直債務問題に関しては、これがまとまらないわけがないとは思っていますので、心配はしていませんが、原油高が進行していますので、さらにインフレが加速となれば、FRBが利上げを前倒しせざるをえないというのも懸念材料となっていますね。
全体的にチャートが崩れていますし、ファンドなどの機械的な売りもでています。ただ米国市場もパニック的な感じとはなっていますが、そろそろ底かなと見ています。
日本株ですが、中国の不動産バブル崩壊への警戒感、米国でのインフレ懸念もですが、金融所得課税など岸田新内閣の政策に対する警戒感から売りが売りを呼ぶ展開。
政策期待で買っていた投資家の投げもですが、追証発生の投げも出て日経平均株価は7日続落して終値27,822.12円、前日比-622.77円、TOPIXは終値1,947.75ポイント、前日比-26.17ポイント。新興市場もジャスダックは-0.85%、マザーズは-2.34%と共に下落となりました。
日経平均株価は9月14日30795.78円から本日10時半には安値27,460.29円!心理的節目の28,000円を割り込んで一段ドスンときたわけですが、一時900円の下落ですからね!日経平均先物への断続的な売りが出て相場はまさにパニックの動きを見せました。
前場で売り一巡して、反発する動きとはなりましたが、あまりにも乱暴な下げでしたし、9月14日からで3335.49円の下げ幅ですので、さすがに売られすぎの水準となりますね。
大型の値がさ株では、【9983】ファーストリテイが-6.92%、【9984】ソフトバンクグループは安値更新して-3.81%、【7974】任天堂も安値更新。
ハイテク株が世界的に売られていますので、半導体関連もいよいよギブアップとなった投資家の売りもですが、機関やファンドの売りがでて【8035】東京エレクトロン、【2760】東京エレクトロンデバイス、【6920】レーザーテックや【6723】ルネサスエレクトロニクス、【6890】フェローテックと注目していた半導体関連は今日も続落となりましたが、殆どの銘柄が下髭つけての反発を見せていますので、そろそろ底かな…と見ています。
アフターコロナ関連の急騰銘柄も、この下落で急落していましたが、急騰を続けていた【6191】エアトリも5日線を割り込むチャート形成となりましたが、ちょっと上がりすぎていましたので、下手なナンピンはスカンピンとなる可能性ありますので注意ですね。
好チャートの銘柄の中でも【4714】リソー教育が揉み合いから上放れしていますが、上半期決算が、営業利益は13.3億円で前年同期比17.9億円の損益改善、新校展開の積極化などで生徒数が好調に推移したとの事ですが、このチャートは伸びしろを感じますね。
経済活動再開で、企業が求人を再開していますが、人材派遣関連なども政府は雇用回復に注力していくと見れますのでテーマとして有望かと思います。
仕手株の末路という感じですが、ウルフ村田さんの【7868】廣済堂は終値1069円、9月24日1900円まで上昇から半分近くまで値を下げました。1000円割れがあれば打診してみたい。とは思っています。
大波乱の日本株ではありますが、現時点での予想ですが、今日の急落で一旦底入れたと見ています。
急落調整の後は急反発は期待できますので、虎視眈々と狙っていきます。不安定な相場ですので逆指値をしっかりと入れて取り組むのが宜しいかと思います。
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現在の市場のテーマ
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明日の注目銘柄
・山善(8051)
東証1部上場、PER10.2倍、PBR0.89倍、時価総額985億円の中型株、機械、工具、住宅設備、家電用機器専門商社の大手、工作機械や住設機器などに強みを持つ企業です。
伊藤忠・阪和興業・岩谷産業・長瀬産業・稲畑産業などと並び、大阪を本拠とする商社の一つです。YAMAZENのブランドで家電製品が量販店で広く販売しています。
8月11日発表の決算では、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比93.2%増の35億円。国内外を問わず総じてコロナ禍からの回復傾向にあり、消費財関連事業においても引続き好調に推移する見込みのため、通期の同利益を従来予想の115億円→130億円(前期は112億円)に13.0%上方修正しています。
PER10倍と割高感はなく、チャートを見ても全体相場が悪化から下落とはなっていますが、75日線で下げ止まり反発局面です。アフターコロナから業績面もさらなる期待があります。窓埋めまでの上昇が期待できると見ています。
・エアトリ(6191)
東証1部上場、PER36.9倍、PBR15.05倍、時価総額888億円の中型株、国内航空券や海外ホテルを中心の旅行予約サイト「エアトリ」を運営する企業です。
旅行関連は、コロナ感染から旅行者激減、インバウンドも見込めないと地獄の様な業績が続いていましたが、同社もその影響を強く受けましたが、21年9月期業績予想を上方修正、営業利益は前期89億9400万円の赤字から営業利益は26億円から40億円と急回復の内容を発表。
同社はコロナ過で、需要増減に応じた最適な広告投下により安定的な利益確保しており、PCR検査は旅行会社等と提携し、ワクチンパスポートなど回復期の需要を取り込む準備もしています。
緊急事態宣言解除への期待からすでに株価は上昇傾向、5日線割り込みましたので、引っ張りすぎない様にですね。
・石井表記(6336)
本日は下落。東証2部上場、PER5.9倍、PBR1.58倍、時価総額71.6億円の小型株です。
同社ですが、パソコンやタブレット端末などに使われるプリント基板の製造装置の最大手、液晶パネルの配向膜を塗布するインクジェットコーター装置を手掛ける企業です。
直近の決算で上方修正していますが、工作機械及び産業用機械向け操作パネル、自動車向け印刷製品を中心に売上高が増加。
連結子会社である上海賽路客電子も、5G、EV、産業機械、家電製品が増加して顧客需要が続いた事で、営業利益を6億3300万円から15億5600万円(同44.3%増)へ、純利益を4億7200万円から12億1200万円(同66.8%増)となっています。
特にプリント基板分野では、次世代通信規格「5G」市場並びに半導体向けのパッケージ基板の需要拡大に伴い同分野での設備投資を増加させていますが、改めて見ても時価総額71億円で純利益12億円はかなりと言えます。この辺りが底値とは見ています。
・レーザーテック(6920)
本日は下落。半導体関連、EUV向けマスクブランクス検査装置を手掛けていますが、EUV(極端紫外線)露光工程で、先端半導体を量産する台湾のTMSCや韓国サムスン電子に加え、米インテルやマイクロン・テクノロジー、韓国SKハイニックス等も導入する計画が見込めるとの事です。引き続き半導体関連は総じて強気目線ですが、チャート的には調整しそうな感じです。
・フェローテック(6890)
本日は下落。半導体関連の割安で業績抜群の企業です。買い目線の理由は、【6890】フェローテックの過去記載内容を見て頂けたらと思います。4000円を超えての勢いから一変しましたが、中国市場でも展開する半導体関連からも売りが強まっていますね。割安、業績も抜群ですので、引き続き押し目買いで攻めていきます。
・ルネサスエレクトロニクス(6723)
本日は下落。ルネサスエレクトロニクスは自動車用のパワー半導体を主力とする企業です。2日付の日本経済新聞朝刊で、「半導体の安定供給へ向けて積極投資する方針を明らかにしており、さらに買収した英半導体企業から工場の自動化などIoTを強化し、相乗効果は製品群の組み合わせなどで約360億円の利益が見込める様です。パワー半導体は自動車業界見てもですが抜群の需要の高さがあります。
・レノバ(9519)、ウエストHD(1407)
両銘柄とも底堅い感じになってきましたね。再生可能エネルギーの本命銘柄、どっちが良い?と言われると、どっちも良いとしか答えようがないです。基本的にどんなテーマ株でも、本命は押し目買い意欲が強く、相場をけん引するものですので、再生可能エネルギーで何を買うか?と迷ってるなら、この2つはガチガチの本命です。
・ティアンドエス(4055)
本日は下落。今後上場が期待される超大型IPOのキオクシア関連の銘柄です。キオクシアグループ向けが売上高全体の約2割弱を占めています。PER64.9倍、PBR11.24倍と割高ではありますが上場が近づくにつれて同銘柄への期待は高まると予想しています。チャートも苦しくなってきました。明日戻さない様なら撤退です。
・NTTデータ(9613)
本日は下落。デジタル庁、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連。東証1部に上場、時価総額2兆8,835億円。1988年設立。NTTグループ傘下で官庁・公共・金融機関向けの大型システム受託データ通信やシステム構築事業を手掛けています。国内外に300社以上の子会社を持つ国内では最大手のIT企業となります。テクニカル、テーマ性十分で中期目線でも勝負できる銘柄と位置付けております。
・タムラ製作所(6768)
本日は小幅高。脱炭素時代のエネルギー効率向上、省エネルギーに大きく寄与するのがパワー半導体ですが、同社は、究極のパワー半導体として期待される酸化ガリウム製半導体の研究開発で世界のトップの企業、業績が今一つから売り目線で見ていましたが、環境と期待値からも買い目線に切り替えました。
明日の空売り注目銘柄
・enish(3667)
本日は下落。東証1部、ゲームアプリ関連、ソーシャルアプリ・ゲームの企画・開発・運営を手がける企業ですが、業績微妙、チャート下向きから空売りと記載してから昨日は「進撃の巨人」のスマホゲーム発表から急騰しましたが、その後は軟調な推移。東京ゲームショウで買われているだけかなと思っています。チャートは弱いので売り継続です。