本日の相場雑感
昨晩の米国市場は、しっかりの反発となりましたね。
9月のニューヨーク連銀製造業景況指数は、34.3と8月の18.3から改善となり米経済の底堅さを示した事や原油高が投資家心理の改善につながりNYダウは終値34,814.39ドル、前日比+236.82ドルと反発。
ナスダック総合指数もマイクロソフト、アルファベットなど主力ハイテク株が総じて買われて15,161.53ポイント、前日比+123.77ポイントと6日ぶりに上昇となりました。
新型コロナウイルス変異種デルタ株の流行から景気回復ペースが鈍ることへの懸念から下げ幅を強めていましたが、製造業の強い指標は安心感につながりますね。
チャート的には値ごろ感からの押し目買いというレベルは抜け切れていませんが、反発局面と言えます。
ただ世界の投資家が警戒している問題として、新たに浮上した中国の不動産開発大手である中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)の債務問題があります。
中国の不動産バブルで、金を突っ込んで土地開発、マンション建築で中国でも住宅販売面積で2位となり、サッカークラブ「広州FC」や電気自動車(EV)の開発など多角化経営した企業ですが、中国当局による不動産会社引き締めから売り上げは急悪化。
不動産開発業者を取り巻く環境が急速に悪化した事で2021年6月末時点で日本円で9兆7000億円の有利子負債があり、負債の総額は33兆円と言われています。
さすがに中国当局がパニックを抑え込むとは思いますが、昨日は「20日が期限の利払いを同社が行わない見込み」と発表していますし、どの様に対応するか現時点では分からず、市場は不透明感が漂っています。
中国市場もこれでパニック的な売りがでていますが、最近の中国当局の動きは規制ラッシュが続いていますので、怖いところではありますね。
日本株は、直近で強い上昇を続けていた事や中国の恒大集団債務問題で3連休前に利益確定売りがでる動きでしたが、日経平均株価は売り一巡後は引けにかけては値を戻す展開で終値30,323.34円、前日比-188.37円、TOPIXは2,090.16円、前日比-6.23円となりました。
新興市場はジャスダックはそこまでという感じでしたが、個人投資家が多いマザーズはクラッシュした様な騒ぎを見せ、寄り付き1,181.24ポイントから安値1,130.34ポイント、一時-4%を超える下げ幅ですよ。
パニックにすぐ巻き込まれるマザーズですが、個人投資家がイナゴの様に群がっていた割高で勢いだけで突き進んでいたIPO銘柄などは特に注意した方がいいですね。
中国市場の下落から中国に関連性が強い銘柄が売られていましたが、中国不動産事業で注目されていた【6620】宮越HDが不安が直撃して急落していますね。
IRでうちは関係ないとは言ってましたが、中国不動産全体の問題ですので関係ないとは言い切れないですね。
注目している半導体関連も、【8035】東京エレクトロンや【6857】アドバンテストなど値がさ株もですが、【6920】レーザーテックと【6723】ルネサスエレクトロニクスが売り込まれましたね。
期待している【6890】フェローテックは中国市場との関係性の強い半導体からも猛烈な下げ、引けかけて10日線まで回復しましたが、個人が多い銘柄は明日も売りがきそうな感じしてますが、今日の様に大きく下げたところは買っていきます。
ギャンブラーが手汗を握って投機しているウルフ村田さんの【7868】廣済堂は1500円をキープして、5日移動平均線での推移。これは一発ドスンの急落がいつきてもおかしくないというか来るのは間違いないですが、短期リバウンドは狙えそうではありますが…
材料の話がされている【2667】イメージワンは、1000円での攻防ですね。9月末までは期待できそうですが、材料系での上昇からも、ギャンブル要素が強く出なかった時を考えるとリスキーですので、今週は手は出しません。
海運株も大型は売られましたが、小型に資金が流れている動きですね。月末配当への意欲はありますので、押し目は狙いたいとは思っています。
とにかく中国の当局の不安がある中での相場ですので、無理なポジションは持たず、逆指値をしっかりと入れて取り組んでいきましょう。
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現在の市場のテーマ
感染症対策関連銘柄
海運
鉄鋼
オンライン診療
中古車
半導体
脱炭素
再生可能エネルギー
太陽光
仮想通貨関連
アフターコロナ関連
明日の注目銘柄
・東京精密(7729)
本日は下落。東証1部上場、時価総額2,154億円、PER13.8倍、PBR1.79倍、1949年に創業、半導体製造装置、計測機器を開発・製造する企業ですが、強みとしては半導体製造のウェーハテスト工程で使用されるプローバは世界トップシェアを誇っており、真円度・円筒形状測定機では国内首位です。
投資家ならば半導体の需要は知っての通りですが、世界的なロジック半導体・電子部品の需要の高まりを受けて、同社への受注は高水準で推移しています。チャートは出遅れの位置、一段高して年初来高値を更新をしていくと見ています。
・レーザーテック(6920)
本日は下落、半導体関連、EUV向けマスクブランクス検査装置を手掛けていますが、EUV(極端紫外線)露光工程で、先端半導体を量産する台湾のTMSCや韓国サムスン電子に加え、米インテルやマイクロン・テクノロジー、韓国SKハイニックス等も導入する計画が見込めるとの事です。引き続き半導体関連は総じて強気目線です。
・フェローテック(6890)
本日は大幅下落。半導体関連の割安で業績抜群の企業です。買い目線の理由は、【6890】フェローテックの過去記載内容を見て頂けたらと思います。4000円を超えての勢いから一変しましたが、押し目買いで攻めていきます。
・ルネサスエレクトロニクス(6723)
本日は下落。ルネサスエレクトロニクスは自動車用のパワー半導体を主力とする企業です。2日付の日本経済新聞朝刊で、「半導体の安定供給へ向けて積極投資する方針を明らかにしており、さらに買収した英半導体企業から工場の自動化などIoTを強化し、相乗効果は製品群の組み合わせなどで約360億円の利益が見込める様です。パワー半導体は自動車業界見てもですが抜群の需要の高さがありますので、押し目買い狙いです。
・日本郵船(9101)、商船三井(9104)
日本の海運大手、両銘柄とも下落。両銘柄とも割安面、9月配当、バルチック海運指数が高い位置と上昇の条件を満たしています。チャートは綺麗な右肩上がり。相場不安から売られましたが9月の配当までは、この勢いは続くかな~という感じです。
・レノバ(9519)、ウエストHD(1407)
両銘柄とも揃って5%下落。再生可能エネルギーの本命銘柄、どっちが良い?と言われると、どっちも良いとしか答えようがないです。基本的にどんなテーマ株でも、本命は押し目買い意欲が強く、相場をけん引するものですので、再生可能エネルギーで何を買うか?と迷ってるなら、この2つはガチガチの本命ですので狙うならこの2つかなという感じです。買われすぎていましたが下落しましたね。押し目狙い。
・ティアンドエス(4055)
本日は下落。9月上場が期待される超大型IPOのキオクシア関連の銘柄です。キオクシアグループ向けが売上高全体の約2割弱を占めています。PER71.0倍、PBR12.30倍と割高ではありますが上場が近づくにつれて同銘柄への期待は高まると予想しています。ただチャートが何とも言えませんね。一旦削除予定
・JMDC(4483)
本日は下落。遠隔(オンライン)診療関連、上場来高値を更新を続けて青天井チャートでしたが5日線割れとなりました。マザーズ寄与度の高い銘柄ですし割高ですので若干注意ですね。7500円割れ撤退。
・NTTデータ(9613)
本日は小幅下落。デジタル庁、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連。東証1部に上場、時価総額2兆7,391億円。1988年設立。NTTグループ傘下で官庁・公共・金融機関向けの大型システム受託データ通信やシステム構築事業を手掛けています。国内外に300社以上の子会社を持つ国内では最大手のIT企業となります。テクニカル、テーマ性十分で中期目線でも勝負できる銘柄と位置付けております。
・パイプド(3919)
本日は下落。東証1部上場、時価総額200億円、PER22倍、PBR4.44倍、DX関連の小型株の注目銘柄。クラウドを使った顧客情報管理ソフトなどを主力展開しています。チャートも良い動きですね。もうちょっと様子を見ます。
・タムラ製作所(6768)
本日は下落。脱炭素時代のエネルギー効率向上、省エネルギーに大きく寄与するのがパワー半導体ですが、同社は、究極のパワー半導体として期待される酸化ガリウム製半導体の研究開発で世界のトップの企業、業績が今一つから売り目線で見ていましたが、環境と期待値からも買い目線に切り替えました。なんかダラダラのチャートですが25日線まできましたので、ここで割り込むようなら再度売りです。
明日の空売り注目銘柄
・enish(3667)
本日は下落。東証1部、ゲームアプリ関連、ソーシャルアプリ・ゲームの企画・開発・運営を手がける企業ですが、業績微妙、チャート下向きから空売りと記載してから昨日は「進撃の巨人」のスマホゲーム発表から急騰しましたが、その後は軟調な推移。弱いですね。いや弱すぎる。まだまだ売り継続です。