昨晩の米国市場は10日に4月の米CPI発表を控え、様子見姿勢が強く終日小動きでの推移となりました。
朝方は、連邦政府の借入限度額である債務上限を速やかに引き上げなければ、米国の財政資金は6月1日にも枯渇する恐れを懸念して売りが入りましたが、バイデン大統領が、債務上限問題を巡る行き詰まりを打開してデフォルトを回避することを目指し、マッカーシー下院議長ら議会指導者をホワイトハウスに招いて会談したことから売り一巡後は揉み合いとなりました。
CPI(消費者物価指数)を控えていることもあり安いところは拾われていましたが、結果を見てからと様子見ムードが広がりNYダウは終値33,561.81円、前日比-56.88ドルと続落、ナスダック総合指数は半導体株やアップルなど主力株が売られ終値12,179.55ポイント、前日比-77.36ポイントと反落となりました。
米国市場の動きを筆者はこう見る!
まず今回の米国デフォルト危機ですが、時系列からいきますと米議会は2021年12月に、政府の法定債務上限を約31兆4,000億ドルに引き上げましたが、それから1年が経過して「政府債務がこの上限にまで達した」ことで今回の問題が起こっています。
米国がデフォルトとなれば、中小の銀行の倒産などとは比較にならないくらいの金融ショックが起こるのは誰が見ても明白です。
ですが、そんな金融ショックを米国発信で起こせば世界から避難されるでしょうから、民主党と共和党でのネジレ議会があると言え「流石にありえない!」と思います。
正直ただのプロレスだと思うと以前にも記載しての通り「返済能力には問題がないテクニカル・デフォルト」と言えますが、マッカーシー下院議長は「バイデン政権が歳出削減に同意しない限り、同党は債務上限の引き上げに賛成することはないと約束していた。」と述べていますのでギリギリまで引っ張るという可能性があります。
そして本日のCPIも、市場予想の前年同月比5%前後か、それを下回る数字にとどまれば株高継続!逆に予想外に強い数字なりますと、売り圧力が広がり、もしもCPI上昇率が5.9%を上回る場合は急落する恐れがあります。
とにかくこの5%が基準となりますので、注意深く見るのが宜しいかと思います。
日本株は利益確定売りが入り反落!国内時価総額NO,1のトヨタ(7203)が過去最高の営業収益、営業利益!
本日の日本株は全体的に売りに押される展開となりました。米CPIを控えていることや高値圏で過熱感も見え隠れする状況ですので利益確定売りがでたと言えます。米国市場でハイテク株が売られSOX(フィラデルフィア半導体指数)も-1.8%と下落していましたので値がさの半導体株を中心に指数を下押しする動きとなりました。
場中に国内時価総額NO,1のトヨタ自動車(7203)の決算が発表されましたが、2022年3月期通期決算を発表した。2022年3月期通期連結業績(2021年4月1日~2022年3月31日)は、営業収益31兆3795億円、営業利益2兆9956億円と増収増益、今年度は半導体の供給もメドがついたことから営業利益を3兆円を目指す。
概ね予想通りの決算ではありましたので市場の反応は限定的でした。とにかくコケなくて良かったという感じですね。
日経平均株価は終値29,122.18円、前日比-120.64円、TOPIXは終値2,085.91ポイント、前日比-11.64ポイントとなりました。新興市場はスタンダード市場は値上がり470銘柄、値下がり792銘柄、東証グロース市場は、値上がり144銘柄、値下がり343銘柄と揃って値下がりが優勢となりました。
日本株の動きを筆者はこう見る!
注意ポイントとして空売り比率が40.6、騰落レシオ(25日)が132.21と過熱感があります。
まず上記は空売り比率ですが、本日で40.6となっていますが、30台となりますと過去に何度もドスンと売りがくる場面がります。
騰落レシオをも130超えが続いた後にドスンと売りが入る傾向にあります。騰落レシオは血圧じゃないですけど140を超えるとかなり危険水域となりますので、この2つはCPIを通過しても、「空売り比率が40以下で騰落レシオが130よりも上」でしたら注意しておくべきかと思います。
懸念は当然ありますが、今の株価水準を見ても外国人投資家は買い越しに回っており日本株への投資が積極的になっています。
その要因としては、銀行の破綻など先行き不安定の米国株式を見切って、銀行の安定度が高く、内需中心に景気の回復が見込める日本株を投資対象として見ている模様です。
大暴落…というのは米国のデフォルトでもない限りは大丈夫かと思いますが、過熱感もありますので28000円位までの押し目はこの先あるということは念頭にいれておくべきかと思います。引き続き注意して取り組んでいきましょう。
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決算シーズンですので好決算発表してここからまだまだ伸びしろが高そうな銘柄がありましたので記載致します。
億トレサラリーマンの注目のホテル関連銘柄 三社電機製作所(6882)
三社電機製作所は東証スタンダード上場、PER8.8倍、PBR0.58倍、利回り4.32%、時価総額138億円
1933年に大阪市で創業、映写機用アーク電源が祖業。電源機器は金属表面処理電源等で首位。太陽光発電システム用パワーコンディショナー、高周波誘導加熱用、2次電源充放電評価装置用、基地局向けなど多用途。シネマ用電源で高シェアを誇り、パワー半導体と電源機器専門メーカーです。
同社のテーマですが同社のテーマですが「太陽光発電関連」 「電源」 「電気自動車関連」 「パワー半導体」 「半導体」 「無停電電源装置」に該当します。
三社電機製作所の吉村社長はパナソニック出身、パナソニックホールディングスが筆頭株主で16.85%保有しています。
三社電機製作所が好決算を発表!前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は21%増益、前期配当を5円増額・今期は10円増配!
引け後に決算を発表しましたが、主力のパワーモジュールは堅調な設備投資やインフラ投資を背景に汎用インバーター、溶接機向け、各種の電源装置向けが増加したことに加えて、チップの販売が年度を通じて好調に推移。
地域別では中国でのコロナ政策による景気後退があったことなどにより海外向けは減収となりましたが、国内向けが堅調であったことで事業全体では増収となり、23年3月期の連結経常利益は前の期比25.7%増の16.5億円、従来予想の11億円を上回り、減益予想から一転して増益で着地。24年3月期も前期比21.1%増の20億円に伸びる見通しを発表、3期連続増収、4期連続増益と好決算となっています。
好調な業績から前期の年間配当を25円→30円(前の期は25円)に増額し、今期も前期比10円増の40円に増配する方針と株主還元にも積極的です。
PER8.8倍、PBR0.58倍と割安で利回りも高い銘柄でチャートを見ても過熱感がなく今回の決算で1000円超えとなれば上昇トレンドに入る見込みも十分にあるかと思いますので注目の銘柄として記載致します。
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