「3月29日は権利付き最終日！」来週の相場展望と注目銘柄【6338】ブラザー工業

株プロサラリーマンの相場展望

先週末の米国市場は、米国はこの日、液化天然ガス（LNG）の欧州向け輸出を拡大することで欧州連合（EU）と合意した事から欧州のエネルギー不足をめぐる懸念は和らぎエネルギー株が買われ、長期金利上昇から金融株が買われNYダウは終値34861．24ドル、前日比+153．30ドルの上昇。

ナスダック総合指数は、10年債利回りが一時2．5％台となったことから高PERのハイテク株が売られる展開、パウエル議長の利上げを巡っての発言やニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁が「0．5％の利上げが適切であれば実施する」とタカ派的な発言が嫌気され終値14169．30ポイント、前日比-22．54ポイントとなりました。

ロシア、ウクライナだけでなく、サウジアラビアの石油施設が武装組織フーシ派のミサイル攻撃を受け、大規模火災が発生した様です。原油価格もこういうニュースがある以上は、まだ高止まりしそうですね。

押し目買い意欲は強いとはいえ、利上げ不安、ウクライナ情勢、原油価格の上昇と好材料よりも悪材料が目立つ相場ですので、来週は4月1日に米・ISM製造業景況指数、米雇用統計を控えていますので積極的に上値を追うのも難しく睨み合いな相場になると見ています。

ただ投資家の不安心理を示すVIX指数は20.81ポイントと前日比0.86ポイント低下していますので、戦争への不安も織り込まれてる状況と言えます。売られたところは買うという姿勢はまだまだ強いと言えます。

来週の日経平均株価の予想レンジは27400円～28800円！！

3月期の期末配当狙いの買戻しも一巡していますし、権利付き最終日である3月29日までは強いとは言えますが、3月30日には配当分を考えますと250円の下落が見込まれます。短期的な急騰からも過熱感もありますので、楽観視せずに取り組んでいきましょう。

注意するべき銘柄としては、私も配当の高い【9101】日本郵船や【9104】商船三井、【9107】川崎汽船など、現物で保有していますがやはり配当後は下落が予想されます。中長期ならともかく短期での投資で考えている方は、「3月29日は権利付き最終日、配当後は売りこまれやすい」というのは頭にいれておくべきですね。

まあ口を開けば株価が下がると揶揄される岸田総理が29日にも追加の経済対策取りまとめ指示の方針を発表します。内容としては石油元売り会社への補助金の引き上げの継続や、新型コロナの影響を受けた方への生活支援策に対しての発表があるようです。

マイナスな発言はしないでほしいと切に願うばかりですね。

基本的には4月は株高の流れとはなりやすく、まん延防止も解除されていますしドル円も底堅いとみていますので、やはり日本株は押し目買いという姿勢で良いと見ています。

来週の注目銘柄

日々注目銘柄を記載していますが、今回は新規で注目している銘柄を記載します。

・ブラザー工業(6488)

東証1部、PER10.2倍、PBR1.11倍、利回り2.82％、時価総額5,960億円。

プリンター、複合機、ファクス、工業用ミシンなどを展開、世界40カ国以上に拠点を置き、売上の9割近くが国外、特にSOHO向けの複合機、ファックスにおいては北米でトップシェア、国内でも家庭用・工業用ミシン共に世界トップクラスのシェアを誇る企業です。

同銘柄を選んだポイントとしては、円安メリットが高い銘柄です。為替が円安で推移している事から2月1日に２０２２年３月期の営業利益見通しを前年比９１．９％増の８２０億円へ上方修正、２２年３月期の連結売上高は同１０．８％増の７０００億円、純利益は同１．３倍の５８０億円を見込んでいます。

期末配当予想も１株３０円から３４円に引き上げた。中間配当の１株３０円と合わせ、通期では６４円（前年は６０円）、自社株買いも100億円を上限におこない株主への還元も積極的です。

巣籠りからインクジェット複合機やプリンターの需要は高く、中国、アジアでも需要も増加。同社は通期の想定レートは従来の１ドル＝１０９．４８円から１１１．１４円、１ユーロ＝１２８．５９円から１２９．９２円としていますので、今の円安を考えても今後の業績面の上振れは十分と言えますね。

チャートは1900円～2280円でのレンジが続いていましたが、直近高値を抜けています。信用倍率0.47倍と空売りも溜め込んでいますので、2300円を抜けると買戻しも入ってくると見ています。

株式投資はリスクが伴いますので、投資は自己判断でお願い致します

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