本日の相場雑感
昨晩の米国市場は、インフラ整備に5年間で総額約1兆ドル(約110兆円)を充てる法案を賛成多数で可決された事や原油価格が反発した事も好感されNYダウは終値35,264.67ドル、前日比+162.82ドルと続伸。
同法案の内訳ですが、予算手当て済みの改修費などを除きますと、道路や橋梁、公共交通機関などに充てる新規分が5,500億ドル。この上院通過を好感して、建設機械世界最大の製造会社キャタピラーなどの資本財株や景気動向の影響を受けやすい業種が買われる動きとなっていますね。
ナスダック総合指数は、米長期金利の上昇が嫌気されハイテク株が売られ、マイクロン・テクノロジーが急落した事で半導体関連などが総じて売られた事で3日ぶりに反落となりました。
最近はNYダウ、ナスダック総合指数と動きがまちまちな展開がありますが、米国市場は、最高値更新が続く状況が続ていますが、とにかく強いですね。
日本株もNYダウの上昇が好感されて、日経平均株価は上昇して再び2万8000円を超えましたが、日本国内で引き続き感染力の強いデルタ株を中心に新型コロナウイルスの感染者数拡大が続いてますので、積極的に上値を買い進む展開とはなりませんね。
ただオールドエコノミー関連が買われる動きが続いていますが、今日の値上がり業種を見ますと、ゴム製品・海運・鉄鋼が値上がり業種ランキングで上位となっています。
昨日は日経平均株価の下落の要因ともなっている【9984】ソフトバンクグループの決算がありましたが、２０２１年４―６月期の連結純利益（国際会計基準）は、前年同期比３９．４％減の７６１５億円。今回の決算は子会社のビジョンファンドの投資の利益が大幅な利益を出していますが、ビジョンファンドは中国企業への投資額が多額な事から〝今はいいけど７～９月期以降の業績は？中国株のこれからは？〟という不透明感が不安要素となり本日も売り込まれる展開となっていますね。
孫正義会長は「保有時価純資産に対して、時価総額は５０％割安だ。どこかで自社株買いはやるが、規模やタイミングは日々検討中だ」と述べていますが、信用買い残もつもりに積もっていますので、中々厳しい状況には変わりないですね。
徐々にではありますが、日本株も上昇傾向ではありますが、日経平均株価は2万8000円を明日も維持できるですね。テクニカル的には25日移動平均線上に位置して200日移動平均線を超えていますので、明日もキープできるか。
基本的に今は新興市場の銘柄は、まだ弱くもう一段下げはあると思っています。オールドエコノミー関連、鉄鋼株海運株の押し目を狙うというスタンスがよろしいかと思います。
海運株ですが【9101】日本郵船を8000円は売りとしましたが、5日線で反発とチャート的にはイケイケですので、空売りを狙っているそしてそういう時は、一番の本命に資金が需要が高く【5401】日本製鉄は買い銘柄と判断しています。
再生可能エネルギー関連の【9517】イーレックスが決算出尽くしというわかりやすい下げとなっていますが、その流れから【5074】テスHDなども急落しています。ですが国策テーマですので、売り一巡後は投資妙味はありそうです。
上方修正、増配を出している銘柄で大幅に下げている銘柄の中で、売り一巡後に上昇しそうな銘柄を探していますが、総合商社大手の【8002】丸紅や半導体商社【3445】RSテクノのなどは売られすぎですのでリバウンドは期待できそうですね。
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現在の市場のテーマ
感染症対策関連銘柄
オリンピック関連
国土強靭化
電線地中化
新型コロナ治療薬
半導体
脱炭素
再生可能エネルギー
太陽光
中小型株
仮想通貨関連
アフターコロナ関連
明日の注目銘柄
・アルペン(3989)
東証1部上場、PER12.0倍、PBR1.27倍、時価総額1433億円のスポーツ専門店最大手、大型スポーツ用品店、「アルペン」、「スポーツDEPO」、ゴルフ用品専門「GOLF5」を全国展開しています。
コロナ過からも学校での部活動や、各種スポーツイベントが中止・縮小を余儀なくされるなどの影響を受けていますが、健康意識の高まりや、密を避けるために屋外での活動が増えるなど、スポーツ・アウトドア関連の需要が拡大、利益面につきましては、前年まで過剰感のあった在庫が適正水準に落ち着き、年間を通してその水準を維持し続けたことで処分販売が減少、売上総利益率が改善となり売上高は233,215百万円（前年同期比7.0％増）、営業利益15,088百万円（同265.0％増）、経常利益16,836百万円（同193.1％増）と過去最高益を更新となっています。
今期の年間配当は前期比5円増の50円に増配していますが、増配ができるというのは、コロナから業績が持ち直した証とも言えます。好決算、増配を受けて株価は急伸していますが、信用売りも多く買戻しが入れば強い上昇トレンドに入る見込みも高いと言えますね。
・シェアリングテクノロジー(3989)
本日は上昇、今後注目の銘柄です。LINE登録の方のみに今後の動き含め配信していますので、良かったらLINE登録お願い致します。
・ティラド(7236)
本日は上昇。直近の決算は第１四半期（４～６月）連結決算が、売上高３２８億７４００万円（前年同期比３０．２％増）、営業損益２２億３９００万円の黒字、市場予想よりも遥かに良い好業績だった事や併せて自社株買い発表しています。PER8.8倍、PBR0.54倍と割安です。信用倍率0.99倍と空売り燃料が満タンです。10日線割れ撤退
・ニッポン高度紙（3891）
本日は下落。業績は22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.2倍の13.3億円、上方修正を発表。通期見通しも2期連続で過去最高益予想を上回る見通しとしています。かなりいい位置まで押し目をいれてきましたね。25日線撤退。
・ティアンドエス(4055)
本日は小幅高、9月上場が期待される超大型IPOのキクオシア関連の銘柄です。キオクシアグループ向けが売上高全体の約8割を占めています。PER69.2倍、PBR11.98倍と割高ではありますが上場が近づくにつれて同銘柄への期待は高まると予想しています。
・エフオン(9514)
本日は下落。日本初の省エネ支援会社ですが、今日は【9517】イーレックス、【5074】テスHDなど再生可能エネルギー関連の決算が悪かった事で売られていましたが、引け後の決算は21年6月期の連結経常利益は前の期比15.2％減の23.9億円になったが、22年6月期は前期比21.0％増の29億円に拡大を見込み、4期ぶりに過去最高益を更新となっています。チャートは下放れとはなりましたが、1100円近辺まで押し目があれば買いと見ています。
・オーナンバ(5816)
本日は小幅高。PER8.3倍、PBR0.48倍、時価総額85.7億円。800円の壁から700円の壁になってしまっていますが、ジリジリと値を戻す動きとなっていますね。売り一巡した動きからも買い目線です。
明日の空売り注目銘柄
・タムラ製作所(6768)
本日は下落。LINE会員限定で「増し担保解除で一吹きあっても信用買い残が多いと帰って戻り売りの急所となりますのでその点は頭に入れましょう」と配信してから25日線を割り込み売りが加速しています。チャート的には下げ止まったような形ではありますが、業績微妙で、まだ高い位置と言えますので売り継続です。