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西友を買収!大型IPOのトライアル(141A)は最高値更新はあるのか?億トレが大予想!

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こんにちは、億トレサラリーマンです。

2025年3月5日、小売業界に大きなニュースが飛び込んできました。ディスカウント業態を中心に急成長を遂げるトライアルホールディングス(141A)が、大手スーパーマーケットの西友を買収し、完全子会社化することを発表しました。この買収により、トライアルは国内小売市場においてさらに存在感を高め、業界再編の流れが加速すると見られています。

一方で、投資家の関心は「この買収によってトライアルの株価はどうなるのか?」という点に集まっています。トライアルは、2024年3月に東京証券取引所グロース市場へIPO(新規上場)を果たしたばかりの企業。今回の買収によって、さらなる成長加速の期待が高まる一方で、「統合のリスク」や「業界の競争環境」がどう影響するのかも気になるところです。

今回の記事では、トライアルの西友買収の背景狙いを詳しく解説し、今後の株価動向について億トレ目線で大胆に予想していきます。トライアル(141A)の株をすでに持っている方はもちろん、これから投資を検討している方にとっても、役立つ情報を提供していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

九州を中心にディスカウント店を運営するトライアルホールディングス(141A)は2025年3月5日開催の取締役会において、本州でスーパーを展開する西友を約3800億円で買収し、完全子会社化することについて決議したと発表しました。西友の株式85%を持つカナダ投資ファンドのエスワイ・インベストメント・エルピーと、残る15%を保有する米小売大手ウォルマートから買い取り、7月1日付けで完全子会社化する予定となっています。

取得株式数、取得価額および取得前後の所有株式の状況

異動前の所有株式数0株
(議決権の数:0個)
(議決権所有割合:0.00%)
取得株式数99,122,400株
(議決権の数:99,122,400個)
取得価額西友普通株式:3,800億円
アドバイザリー費用等:26億円
合計:3,826億円
異動後の所有株式数99,122,400株
(議決権の数:99,122,400個)
(議決権所有割合:100.00%)

▼日程▼

取締役会決議日2025年3月5日
契約締結日2025年3月5日
株式譲渡実行日2025年7月1日(予定)

▼資金調達方法▼

株式取得資金については、手元資金に加えて取引銀行から新たに3,700億円(概算)の借入金を調達して充当することを想定している模様です。なお、株式取得において増資等の新株発行を伴う資金調達(エクイティファイナンス)を実施する予定はないそうです。

九州を拠点にディスカウントストアを展開するトライアルにとって、西友の買収は戦略的な意味合いが強いと考えられます。両社は商圏が重ならず、西友の持つスーパーマーケット運営のノウハウ関東を中心とした店舗網、さらには経験豊富な人材を獲得できる点が大きなメリットとなるでしょう。加えて、トライアルが強みとするシステム開発やリテールAIの分野においても、西友の豊富な販売データを活用することで、さらなる技術革新を推進できると判断したと考えられます。

この買収により、トライアルのグループ全体の年間売上は約1兆2,000億円規模となり、国内小売業界で存在感を一層高めることになります。規模の拡大を活かし、調達コストの削減、物流の効率化、プライベートブランド(PB)の共同開発などを進めることで、商品の競争力を高めていく方針です。短期的な業務統合だけでなく、中長期的な視点でシナジーを生み出し、トライアルの成長をさらに加速させる狙いがあるといえるでしょう。

スーパー業界では、イオンやセブン&アイ・ホールディングスを筆頭に、大手企業が中小スーパーを次々と傘下に収め、規模拡大を進めてきました。しかし、食品から衣料品、家具・家電まで幅広く扱う総合スーパーは、近年苦戦が続いています。一方で、比較的好調なのが食品スーパーです。地域に密着したスーパーは、特定エリアに集中して出店する「ドミナント戦略」を取り、着実に勢力を拡大しています。

また、地方では企業同士の提携やM&A(企業の合併・買収)が加速しており、スケールメリットを活かした大量仕入れによるコスト削減を目指す動きが活発化しています北海道のアークスが東北のスーパーを傘下に加えたり、広島のイズミが同じ広島のユアーズを連結子会社化したりするなど、地域ごとの提携が進んでいます。

▼企業概要▼

トライアルホールディングスは、2015年9月に設立された小売、物流、金融・決済、リテールテックなど、各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営を行う企業です。メインとなる小売事業では、『あなたの「生活必需店」。』をコンセプトとしたディスカウントストア(TRIAL)を運営しており、中型のスーパーセンターを中核としながら、小型から大型まで多岐に渡ります。商品ラインナップとしては、食品(主に生鮮食品)に注力しており、競争力のある低価格を実現しています。

▼沿革▼

  • 1974年
    福岡市にてリサイクルショップとして開業
  • 1984年
    (株)トライアルカンパニー誕生
    小売店向けのPOSシステム開発や、大手コンピューターメーカーの受託
  • 1992年
    トライアル1号店を開店
    福岡県大野城市にディスカウントストアトライアルを開店
  • 1996年
    福岡県北九州市にスーパーセンター1号店を開店
  • 2001年
    総合スーパー居抜き物件に出店を開始
  • 2003年
    中国にソフトウェア開発拠点を設立
  • 2008年
    北海道の(株)カウボーイを買収
  • 2013年
    データプラットフォーム「MD-Link」稼働開始
  • 2015年
    トライアルホールディングス誕生
  • 2016年
    Joint Business Planの取り組み開始
  • 2018年
    (株)Retail AI設立
    Skip CartやAIカメラ等のIoTデバイスを導入した日本初のスマートストアを開店
  • 2022年
    最先端技術のIT技術を導入した次世代型スマートストアとしてTRIALGOを開店
  • 2024年
    東京証券取引所グロース市場に上場

売り場面積2,000坪超の大型店から小回りのきく小型店まで、さまざまなスケールで展開するディスカウントストア「トライアル」。2025年2月28日時点で全国に343店舗を展開しています。

トライアル資料の画像

トライアルの大きな特徴は以下の通りです。

いつでもお得なEDLP(Everyday Low Price)

トライアルならではのIT技術を駆使して生産や物流の「ムリ」「ムダ」「ムラ」を省いて、すべての商品においてEDLP(Everyday Low Price)の価格設定を実現しています。特売日などを設けることなく、年間を通じて常に低価格で基本一定の価格で商品をお届けする仕組み作りをしています。

”今一番おいしい”生鮮食品が揃う

トライアルでは、青果(野菜・果物)・精肉・鮮魚それぞれの部門で鮮度も品質もいいのに価格が安いという高コストパフォーマンスを追求しています。

レジカートを使ってスムーズ会計

トライアルでは、セルフレジ機能つきショッピングカート「Skip Cart(スキップカート)」を導入して、スムーズでシームレスなお買い物を実現しています。タブレット端末を操作することで、レジに並ぶことなく決済まで済ませられるようなIT技術を使用しており、お客さん側のストレスの軽減や人件費の削減を計っています。

独自開発しているIT技術を駆使して、無駄を省くことで価格を抑えることができているんですよね。

西友は関東や関西、中部、東北地方などで合計242店(2025年2月末時点)を展開しています。かつてはセゾングループの中核企業として日本国内の小売業を代表する1社だったが、近年は身売りを繰り返していました。

バブル経済の崩壊後に業績が悪化し、2002年にウォルマートと資本業務提携を結ぶと、08年には同社の完全子会社となりました。21年にはKKRが資本参加し、食品事業やプライベートブランドに注力。昨年には西友の九州事業を、大型商業施設「ゆめタウン」を展開するイズミ(広島市)に、北海道事業をイオン北海道に譲渡。KKRは、構造改革に一定のめどが立ったとして売却を判断したとみられます。

西友側の店舗の統廃合や人員の削減は行わない予定であり、質の高い人材を確保してグループ全体での持続的な成長に繋げていくというのが今回の買収の大きな狙いとなっています。買収後の連結売上高は1兆2000億円程度となる見通しで、大手小売企業の一角に食い込む規模に。

九州を中心に郊外型の店舗が多いトライアルと関東圏の駅近店舗などが多い西友は商圏がほとんど被らず、合算して585店舗となり事業規模が大きく拡大することも今回の買収のメリットとなるシナジーの一つです。ほかにも、西友の店舗を活用してトライアルの店舗を出店して、その地域の事業基盤の強化を図ったり、西友店舗の配送網を活用しつつ関東圏での出店戦略を広げたりととにかくシナジーが高いと言えます。

また、両者ともPB商品に力を入れており、それぞれの強みを相互の店舗で提供することや共同でPB商品を開発するといった取り組みも可能になり、より一層商品力の強化につながるというメリットも生まれます。

トライアル(141A)の株価チャートの画像

3月5日14時に西友買収のニュースが出てから前日比で一時15%を超す上昇に。事業規模の拡大につながる買収の発表に市場はポジティブに反応し、上げ幅を拡大しましたが、買収にかかる費用である約3700億円を取引銀行から借り入れるとのことで財務負担への懸念から伸び悩む展開となりました。

また、翌日は2138円で寄り付き、一時2245円まで買われる場面もありましたが、上値の重い展開に。7日も心理的節目となる2000円を挟んで売り買いが交錯する展開になりました。

結論からいうと、トライアル(141A)の株価は最高値更新すると思います!
今回の西友買収という材料に関しては市場の反応は一時的なものになると予想されます。しかし、トライアルは既存店の成長と出店に加え、M&A戦略による事業拡大を着実に進めて24期連続増収という実績を持っています。

トライアルの業績は着実に成長を続けています。2024年6月期の連結経常利益は前期比37.8%増の197億円と大幅に拡大し、2025年6月期も同20.3%増の238億円を見込んでいます。これにより、6期連続で過去最高益を更新しており、3期連続の増収・増益という安定した成長を維持しています。

一方で、2025年6月期の1-2Q累計の経常利益は前年同期比11.3%減の106億円となったが、会社側は通期の業績計画を据え置いており、下半期での巻き返しはしっかりと視野に入っていると言えるでしょう。

このように、トライアルの業績は堅調に推移しており、今後は西友買収によるシナジー効果がさらに成長を後押しすると期待できます。規模の拡大によるコスト削減や物流の効率化、プライベートブランドの強化など、多くの相乗効果が見込まれることから、今後の成長性には大いに期待が持てます。

まずは、2800〜3000円あたりにボリュームゾーンがあるため、戻り待ちの売りで上値を抑えられることが予想されますが、これをこなしてからは最高値更新へと歩みを進めるでしょう。

西友の買収で一躍注目を集めたトライアル(141A)。
この一件で、今までトライアルを知らなかった層への認知度も確実に上がったでしょうし、今後の展開にかなり期待ができるでしょう。億トレ的には短期的な取り組みというよりも、中長期的に取り組みたい銘柄だと思うので、おすすめ度はかなり高いです!市場はディフェンシブ株へ資金シフトしている傾向にあるので、まさに今注目しておきたいディフェンシブ株の大本命なんじゃないでしょうか。

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