雇用統計を通過しましたが、米国市場は景気後退の懸念から売られる展開となっていますね。
週末の米国市場は市場が注目する8月の米雇用統計が発表されました。結果は非農業部門の雇用者数が前月比14万2,000人増しとはなりましたが市場予想(16万1000人増)に届かない、さらに6月と7月はいずれも下方修正しており、雇用拡大のペースが鈍化していることを示しました。一方、失業率は前月の4.3%から4.2%に低下し、市場予想に並びました。
米国の雇用が悪化していることから景気後退が改めて示され、これを嫌気しての売りが殺到、欧州も世界経済をけん引する米国の雇用悪化を嫌気して欧州株価指数STOXX600種は前日比1.07%安の506.56ポイントと5日続落し、下げ幅は1日としては8月上旬以来の大きさとなりました。
NYダウは終値40,345.41ドル、前日比-410.39ドルと続落、ナスダック総合指数は、エヌビディア、ブロードバンドコムを筆頭に半導体株が暴落、主要な半導体関連銘柄で構成するSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)もブロードコムの軟調な決算を受け売り込まれる展開となり終値16,690.83ポイント、前日比-436.87ポイントと大幅下落となりました。
筆者は米国株をこう見る。
今の米国市場は、景気後退かどうか…非常に難しいポイントとなっています。実際に非農業部門の雇用者数の6、7月が下方修正されているというのは懸念ポイントと言えます。これを受けてまず間違いなく9月FOMCでは利下げは確定となっていますが、0.25%なのか、それとも0.5%なのか!
段階的な利下げはしていくのも間違いないだけに、0.5%も一気にいくのか?というところはありますが、今の市場は中途半端にいくと売りを呼ぶというのは明白です。
日本の様に舵取りが下手ではない米国市場ですが、直近でエヌビディアが一日で41兆円もの時価総額が吹っ飛ぶなど通常では考えられない売られ方をするのも事実です。大統領選挙もありますので、大幅下落後はまた戻ってくるとは思いますが、投資家心理が弱まっている時は無理をするべきではないと言えます。
とにかく半導体株のが下げ止まってくれるか…雇用統計も通過しましたので利下げに対してのFRB高官の発言が今週は出てくると思いますので、少し様子見してからというのが宜しいかと思います。
日経平均株価は雇用統計の結果から寄り付きは大幅安!その後は円安を好感して下げ幅縮小!
本日の日経平均株価は、雇用統計の結果を受けて米主要3指数は揃って大幅続落、米景気後退観測の高まりから円高進行となり、日本株も寄り付きから売り優勢の展開となりました。特に半導体株が売り込まれ東京エレクトロン、ディスコ、レーザーテックといった主力が軒並み-5%を超える下げとなり日経平均株価は一時-1100円の大幅安となりました。
日経平均株価は終値36,215.75円、前日比-175.72 円、TOPIXは終値2,579.73ポイント、前日比+17.69ポイント、東証スタンダードは値上がり銘柄数527、値下がり銘柄数939と、値下がりが優勢。グロース市場は値上がり銘柄数244、値下がり銘柄数318と、値下がりが優勢となりました。
日本株に対して筆者はこう見る。
日本株にとって円高がとにかくやっかいな方向という他ないですね。実際に景気後退懸念がある米国主要3指標の下落率と比べても日本株の下落率は以上とも言えます。
以上というよりも、日経平均と比べて売買代金が10倍以上ある米国市場ですので、大口が動かしやすいという点もありますし、米国の株安となればドルの価値が下がる。つまりは円高に向きやすいわけですので、米株安=円高という方向になりやすいです。
そして自民党総裁選挙はありますが、政治がどう向くか…海外勢からしたら支持率はともかく、今まで岸田総理が株高、円安に誘導していたとも見えていたという部分もあります。
ただ今日の下げからの戻しを見ても、暴落に警戒していたという流れがあっての下げですし、空売りもそれなりに入っていましたので底を打ってからの戻し方も中々でした。安値35,247.87円から高値36,248.12円ですので1000円のボラですからね。
空売り比率は45%超え!ここから強い反発の期待も十分!
空売り比率が今日45%となっていますが、このラインからは買われる傾向が高いです。さらに9月に入ってから2000円以上下げています。仮に空売り比率が50%などいくようでしたら基本的には買いで良いというのが筆者の考え方です。
勿論、地政学リスクや景気後退が間違いなくという状況になれば考えなければいけませんが、現状は日本株に至っては反発する位置と見ておいて宜しいかと思います。
8月、9月と荒れる相場ですし、今週はメジャーSQ週ですので油断は全くできませんが、一端の底は近いと思います。特にグロース市場は米FOMCで0.5%の利下げとなれば上手く跳ねれば700ポイントくらいまで目指せるかも…と思っています。
億トレの注目銘柄 一覧
銘柄としては注目しておくべきですが、高配当の商船三井(9104)、「大阪IR株式会社」が、違約金なしで事業から撤退できる「解除権」を近く放棄する方針とした櫻島埠頭(9353)、杉村倉庫(9307)、本日急騰した後はグロースではサンバイオ(4592)、後はそろそろ半導体株も東京エレクトロン(6035)も底を打って狙えるかなとは思うんですが、こればっかりは米半導体株がしっかりしてくれないと…というところはあります。
ちなみに一押しのゴールデンチャート形成をしている野村総合研究所(4307)
日経平均への新規採用が決定されており、モルガンスタンレー証券が強気→中立とはしましたがレーティングを5200円としています。
これはかなりありかな?と思っています
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