過去何度も上場のタイミングで震災や新型コロナウイルスの世界的な流行といった経緯から上場が見送られていた東京メトロ(9023)が10月23日にいよいよ上場となりました。
※10月23日上場となりましたが、期待以上の動きとなりましたね。2024年10月23日追記更新
今回の東京メトロが上場前どうだったのか?そして上場後にどうなったのか、今後どうなるのか!という部分を含めてご説明いたします。
億トレサラリーマンの注目IPO銘柄 東京メトロ(9023)
東京メトロは東証プライムに2024年10月23日上場、東京地下鉄株式会社の愛称で、東京23区とその周辺を運行する地下鉄会社。旅客鉄道事業の運営都市、生活創造事業の運営流通事業(駅構内店舗、商業施設の運営等)、不動産事業(オフィスビルの賃貸等)、情報通信事業(光ファイバーケーブルの賃貸等)を展開しています。
首都圏の鉄道の中核を担っており、1日約724万人もの利用者数を誇る東京メトロですが、JR東日本、JR西日本、JR東海、JR九州といった鉄道各社は上場している中で、東京メトロは日本最大都市の東京の地下鉄を全て網羅している鉄道会社ですが、同業他社に比べ非常に収益性も高く売上も安定していますので非常に注目の高いIPO銘柄と言えるでしょう。
今回、新規株式公開(IPO)に伴う売り出し価格の仮条件を1100-1200円に決めたと発表されています。
「財務大臣」「東京都」といった政府売出し系ということですが、30社以上の大幹事団、2018年のソフトバンク以来の大型案件!
今回の東京メトロですが、想定時価総額は6400億円から7000億円規模の超大型IPOですが、2018年に上場した携帯キャリアのソフトバンク(7兆円規模)以来の大きさです。首都圏を運行する私鉄大手の時価総額では、京成電鉄が7100億円、小田急電鉄は6000億円規模ですので、それに匹敵する。あるいは超えるIPO銘柄ではありますが、「優待、配当期待で買う投資家がかなり多い」と言えますし、円高が警戒される中で、東京メトロは円高がデメリットにならない銘柄といった点も魅力的ではあります。
配当を改めて見ても、配当利回りは3.33%あり、同業他社の小田急やJR九州の1.5倍以上ですので利回りが良いというのは魅力的なポイントと言えます。そして優待を見ますと↓
東京メトロ株を200株保有することで、年間で6枚の全線きっぷ(片道)が半年間に3枚ずつ貰えますが、東京メトロの仮条件の上限価格は1,200円なので、購入金額は200株×1,200円24万円分が必要となります。
株主優待は保有している限りもらえますので、長年保有している投資家も多いです。200株保有の場合、一年間で全線きっぷ(片道)が6枚、2年間で12枚、10年間で60枚となりますが、次に紹介する配当金と合わせてもらえるので、長期保有に向いている銘柄となります。なお、1万株の購入(1,200万円)で全線定期乗車券がもらえるという内容となっています。
東京メトロは業績もコロナなどのイレギュラーなタイミングを除いては、業績は非常に安定しています。ただもう成熟した企業ですので成長性という部分は今一つではありますが、優待、配当も非常にしっかりしていますので、中長期組もですが新NISA組がかなり参戦してくることが予想されます。
東京メトロはロックアップ180日!VCも無しですので…億トレの目標株価は1300円~1400円と予想!
東京メトロのロックアップは180日掛かっていますし、国や東京都は二次売り出しなどで放出しない限り機動的には売買しないというのを考えても上場ゴールというパターンは考えにくいかな?
環境も良いですし素性のとても宜しいIPO銘柄ですので1300円超え、ワンチャン1400円もあると思っています。
まさに華々しいデビュー!東京メトロが上場!初値は1630円!大型株では驚異の+35.8%!
最大級の上場、国が53.4%、都が46.6%を保有していた国の払い下げ、さらに言えば東日本大震災の復興予算を手当てする復興財源確保法(東京メトロ株の売却により2027年度までに生じた国の収入を、復興債の償還費用の財源に充てると定めている。)というまさにコケるわけにはいかない!というIPOでしたが、初値1630円、初値ベースの時価総額は9470億円となりました。
日中は売り出し価格よりも高い水準で取り引きされ、午前10時すぎ、売り出し価格を430円上回る1株、1630円で初値がつき、その後は1700円を超え、時価総額は1兆円を超えと華々しいデビューとなりました。
東京メトロは投資家関わらず知名度抜群でしたので、公募価格を割り込むとは考えられないとは思っていましたが、今の相場環境が悪かったことから逆に買うものがない!という状況もプラスになったと言えますね。
この結果を受けて東京メトロの山村明義社長は「上場によって企業として成長できた利益を安全対策への投資や維持管理にも使っていく。株主総会などを通して安全やサービス面で意見をもらい、それを経営にいかしていく」と述べています。
一番重要な今後の成長戦略への質問は売り上げのおよそ9割を鉄道事業が占めるなか、今後の成長戦略をどのように考えているかという質問に対して「新型コロナの感染拡大時に鉄道事業が大幅に落ち込み、鉄道以外の事業の柱を持つことが重要だと痛感した。今回の上場をきっかけに、不動産や流通といった事業も強化していく」と述べております。
東京メトロは今後どこまで上がる?2000円の可能性も!
今後の明確なビジョン、知名度とありますし、何よりも環境が不安定でもブレにくい銘柄ですので人気化しやすいですので新NISA組は安定配当や優待を求めることを考えるとまだまだ上昇余地は高いと言えますし。
ただそこまで上昇すると割高感もかなりでますので、注意は必要ですが、久々の超大型IPOで海外投資家も呼びやすく、お祭り的な動きになれば「ワンチャン2000円という可能性は秘めている」と言えます。
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