本日の相場雑感
昨晩の米国市場ですが、インフレ懸念となっている中で注目されていた9月の米CPI(消費者物価指数)の上昇率は前月と変わらず、市場予想通りの内容となっていましたね。
過度なインフレ懸念が続いていましたので、これは好感される内容となりました。ただ米国市場は四半期決算シーズンに突入して、金融大手JPモルガン・チェースの決算は、増収増益となっていましたが、純営業収益は予想に届かず、個人や中小企業向けの融資停滞という内容だった事から3%と近くの下落。
金融株全体が売られる展開、アップルも減産で売られる動きとなりましたが、インフレ懸念後退が下支えとなりNYダウは終値34,377.81ドル、前日比-0.53ドルと小幅下落、ナスダック総合指数は、長期金利低下から主力ハイテク株や半導体関連が買われ14,571.64ポイント、前日比+105.71ポイントと4日ぶりに反発となりました。
高止まりとなったいた原油価格も、米CPIを受けてエネルギー需要は従来の想定ほど伸びない可能性が指摘され、OPEC(石油輸出国機構)がこの日発表した月報も、今年の石油需要見通しを下方修正しています。
これを受けてエネルギー需要の鈍化から原油価格も5日ぶりに反落となっていますね。ただ、冬に向けての原油の需要も高いので、高い位置での推移はまだ続きそうと言えますね。
米主要企業の7-9月期決算発表シーズンですが、シティバンクやバンクオブアメリカなど米金融大手等の決算発表があります。決算シーズンはボラが高い相場になりますので、米国市場は全体相場を左右しますので、引き続き動きには注目しておくべきですね。
日本株は、長期金利の低下から半導体関連や値がさ株が買われる動き、不安定な中国市場も安定していた事から買い優勢の展開となり日経平均株価は28,550.93円、前日比+410.65円と大幅反発、TOPIXは1,986.97ポイント、前日比+13.14ポイントと反発。新興市場もジャスダック、マザーズ共に上昇となりました。
とにかく相場の足を引っ張っていた【9983】ファーストリテイが反発となっていましたが、引け後の決算は、21年8月期の連結税引き前利益は前の期比73.9%増の2658億円に拡大、22年8月期も前期比1.6%増の2700億円に伸び、今期の年間配当は前期比40円増の520円に増配と良好な決算を発表しています。
半導体関連が上昇!反発局面到来!
半導体関連もやっと…やっと反発してきましたね。長期金利下落でハイテク株が買われる流れとなっていましたが、【8035】東京エレクトロンが+5%、【6723】ルネサスエレクトロニクスが+3.6%、【6890】フェローテックも+3.3%と上昇致しました。
半導体関連の需要の高さを示す決算としては、日本で工場を設立する見通しの世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は14日、2021年7~9月期の売上高が前年同期比16%増の4146億台湾ドル(約1兆6750億円)と利益を大きく押し上げていますが、半導体不足は長期化していますし、需給逼迫から半導体の値上げが進んでいることも奏功している様です。
半導体関連のここからの動きは期待ができるかなとは思っています。
今夜は、今年のFOMC(米連邦公開市場委員会)投票権を持つボスティック・アトランタ連銀総裁の講演があります。FOMCの議事要旨が既に発表されていますので、後で新しい材料があるとは見込めませんが、ネガティブな発言はない事といいのですが…
週末記載の【7625】グローバルダイニングが本日は高値634円と連日の上昇。これは何か化けそうな感じありますね。5日線に沿った上昇がどこまでいけるか。注目しています。
ウルフ村田さんの【1783】アジアゲート、【3927】フーバーブレインがは押し目は買われる展開が続いていますが、さすがに煽りにも疲れてきた印象です。大きく押し目があれば入ってみても~と思いますが、大口が玉外せば、一気に梯子外される怖さありますので、基本的にはデイトレならという感じですね。
原油高メリットの高い【1605】INPEXや【5019】出光興産などが原油価格が下落して売られていましたが、直近急騰して5日線割れというチャートなので、売りもきそうですので止めといた方が良さそうです。
本日、衆議院が解散されて19日公示・31日投開票の日程で選挙戦に突入していきますが、選挙期間の政策期待による株高傾向ですので、日本株も外部環境に左右されずに、このまま上がってほしいですね。
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現在の市場のテーマ
感染症対策関連銘柄
旅行・観光・宿泊
鉄鋼
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原発関連
人材派遣
半導体
脱炭素
再生可能エネルギー
太陽光
仮想通貨関連
アフターコロナ関連
明日の注目銘柄
・グローバルダイニング(7625)
終値634円、綺麗に上昇していますね。東証2部上場、PER6.4倍、PBR2.50倍、時価総額65.7億円の小型、アフターコロナの割安の注目株と位置づけています。
外食チェーンを主力展開。国内でイタリア料理「カフェラ・ボエム」、エスニック料理「モンスーン・カフェ」、メキシコ料理「ゼスト」、和食「権八」などを運営、米国でも3店舗を運営しています。
業績面は7月30日の決算発表では、未定としていた21年12月期の純利益予想について10億2300万円(前期15億900万円の赤字)と発表しており、3期ぶりとなる最終黒字見通しとなっています。
賛否となったコロナ過の緊急事態宣言・まん延防止等重点措置下において、商業施設店舗以外で通常営業を継続していることが業績押し上げ要因となったわけですが、緊急事態宣言も解除されてGotoEat復活と上昇していく材料もあります。今日も上昇と強いですね。5日線割れ撤退。
・山善(8051)
本日はほぼ変わらず、東証1部上場、PER10.3倍、PBR0.90倍、時価総額1026億円の中型株、機械、工具、住宅設備、家電用機器専門商社の大手、工作機械や住設機器などに強みを持つ企業です。
伊藤忠・阪和興業・岩谷産業・長瀬産業・稲畑産業などと並び、大阪を本拠とする商社の一つです。YAMAZENのブランドで家電製品が量販店で広く販売しています。
8月11日発表の決算では、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比93.2%増の35億円。国内外を問わず総じてコロナ禍からの回復傾向にあり、消費財関連事業においても引続き好調に推移する見込みのため、通期の同利益を従来予想の115億円→130億円(前期は112億円)に13.0%上方修正しています。
PER10倍と割高感はなく、チャートを見ても全体相場が悪化から下落とはなっていますが、75日線で下げ止まり反発局面です。アフターコロナから業績面もさらなる期待があります。窓埋めまでの上昇が期待できると見ています。
・エアトリ(6191)
本日は小幅反発。東証1部上場、PER37.1倍、PBR15.12倍、時価総額847億円の中型株、国内航空券や海外ホテルを中心の旅行予約サイト「エアトリ」を運営する企業です。
旅行関連は、コロナ感染から旅行者激減、インバウンドも見込めないと地獄の様な業績が続いていましたが、同社もその影響を強く受けましたが、21年9月期業績予想を上方修正、営業利益は前期89億9400万円の赤字から営業利益は26億円から40億円と急回復の内容を発表。
同社はコロナ過で、需要増減に応じた最適な広告投下により安定的な利益確保しており、PCR検査は旅行会社等と提携し、ワクチンパスポートなど回復期の需要を取り込む準備もしています。4000円近辺の攻防となっていますが、あまり深追いせずにという感じですね。引っ張っても25日線ですかね。
・石井表記(6336)
本日は変わらず。東証2部上場、PER6.4倍、PBR1.7倍、時価総額77億円の小型株です。
同社ですが、パソコンやタブレット端末などに使われるプリント基板の製造装置の最大手、液晶パネルの配向膜を塗布するインクジェットコーター装置を手掛ける企業です。
直近の決算で上方修正していますが、工作機械及び産業用機械向け操作パネル、自動車向け印刷製品を中心に売上高が増加。
連結子会社である上海賽路客電子も、5G、EV、産業機械、家電製品が増加して顧客需要が続いた事で、営業利益を6億3300万円から15億5600万円(同44.3%増)へ、純利益を4億7200万円から12億1200万円(同66.8%増)となっています。
特にプリント基板分野では、次世代通信規格「5G」市場並びに半導体向けのパッケージ基板の需要拡大に伴い同分野での設備投資を増加させていますが、改めて見ても時価総額77億円で純利益12億円はかなりと言えます。この辺りが底値とは見ています。
・レーザーテック(6920)
本日は小幅高。半導体関連、EUV向けマスクブランクス検査装置を手掛けていますが、EUV(極端紫外線)露光工程で、先端半導体を量産する台湾のTMSCや韓国サムスン電子に加え、米インテルやマイクロン・テクノロジー、韓国SKハイニックス等も導入する計画が見込めるとの事です。反発してチャート的には上を目指しそうな雰囲気はでています。
・フェローテック(6890)
本日は上昇。半導体関連の割安で業績抜群の企業です。買い目線の理由は、【6890】フェローテックの過去記載内容を見て頂けたらと思います。4000円を超えての勢いから一変しましたが、中国市場でも展開する半導体関連からも売りが強まっていますね。割安、業績も抜群ですので、引き続き押し目買いで攻めていきます。引け後に中国の電力供給問題は影響ない、子会社の増資という材料がでていましたが、ここから反発となるのか注目です。
・ルネサスエレクトロニクス(6723)
本日は上昇。ルネサスエレクトロニクスは自動車用のパワー半導体を主力とする企業です。2日付の日本経済新聞朝刊で、「半導体の安定供給へ向けて積極投資する方針を明らかにしており、さらに買収した英半導体企業から工場の自動化などIoTを強化し、相乗効果は製品群の組み合わせなどで約360億円の利益が見込める様です。パワー半導体は自動車業界見てもですが抜群の需要の高さがあります。
・レノバ(9519)、ウエストHD(1407)
真鍋さんのノーベル賞効果で再生可能エネルギーはさらに注目されそうですね。再生可能エネルギーの本命銘柄、どっちが良い?と言われると、どっちも良いとしか答えようがないです。基本的にどんなテーマ株でも、本命は押し目買い意欲が強く、相場をけん引するものですので、再生可能エネルギーで何を買うか?と迷ってるなら、この2つはガチガチの本命です。
・NTTデータ(9613)
本日は上昇。デジタル庁、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連。東証1部に上場、時価総額3兆1,079億円。1988年設立。NTTグループ傘下で官庁・公共・金融機関向けの大型システム受託データ通信やシステム構築事業を手掛けています。国内外に300社以上の子会社を持つ国内では最大手のIT企業となります。テクニカル、テーマ性十分で中期目線でも勝負できる銘柄と位置付けております。
・タムラ製作所(6768)
本日は上昇。脱炭素時代のエネルギー効率向上、省エネルギーに大きく寄与するのがパワー半導体ですが、同社は、究極のパワー半導体として期待される酸化ガリウム製半導体の研究開発で世界のトップの企業です。チャート的には底を打ったかな?という感じですね。内容は良い会社ですので、安値685円を割れるまでは放置します。
明日の空売り注目銘柄
・enish(3667)
本日は小幅下落。東証1部、ゲームアプリ関連、ソーシャルアプリ・ゲームの企画・開発・運営を手がける企業ですが、業績微妙、チャート下向きから空売りと記載してから昨日は「進撃の巨人」のスマホゲーム発表から急騰しましたが、その後は軟調な推移。東京ゲームショウで買われているだけかなと思っています。チャートは弱いので売り継続です。