株プロサラリーマンの相場雑感
昨晩の米国市場は、投資家注目のジャクソンホールでのFRBパウエル議長の講演でしたが、その内容は「入ってくるデータや進展する見通しを総合的に判断と7月FOMC議事要旨」をおおむね踏襲した内容ではありましたが、「改めてインフレ撃退を強調し、早すぎる金融緩和に慎重な姿勢」を示しました。
大きなサプライズはなかったというよりも直前に、楽観視した投資家のサプライズ期待の先買いが入っていましたので、0.75%→0.5%の利上げのサプライズや、今後の9月の利上げ幅にヒントになる様なものはありませんでした。
世界の投資家が阿鼻叫喚!NYダウは-1000ドルを超える暴落!
講演直後は株価は一定水準を保っていましたが、改めて「景気配慮よりインフレ退治を優先することを改めて示した形」となりましたので、景気鈍化を懸念しての売りが入り、その流れから直近で買っていた投資家の投げが続出して幅広い銘柄が売られNYダウは終値32,283.40ドル、前日比-1,008.38ドルと5月18日以来となる1000ドル超えの下落!
ナスダック総合指数は、米長期金利も上昇、短期の利回りが長期の利回りを上回る「逆イールド」の状態が続き、景気後退への懸念から高PERの銘柄は勿論ですが、主力ハイテク株を見てもアルファベットが-5%、アップルも-4%と下落、半導体関連と何から何まで売りがでるという動きとなり終値12,141.71ポイント、前日比-497.56ポイントとなりました。
いや~下げに下げましたね!!!
というよりも講演終了後は、「サプライズは無しか~、まあでも市場予想通りでしょ?」と最初は楽観的な動きではありましたが、同議長の「物価の安定はFRBの責任であり、経済の根幹をなすものだ。物価安定がなければ、経済は誰にとっても機能しない。」との発言は「ん?下げに転じるのは遠い、インフレ撃退までは0.5%の利上げなんてありえない。じゃあ次の雇用統計まで材料はないし…これ売りじゃない?」
今回の講演でFRBパウエル議長は、利上げに対してはそこまで触れずにインフレ懸念後退までは、米経済指標も軟調な中で、インフレ撃退まではさらなる経済鈍化も容認すると捉えられる形となりました。
「インフレがいつピークアウトし、今後どういったペースで鈍化するか」
今の米国市場の争点ですので、少しのヒントも見つからない。というのはという姿勢となりますので、投資家にとって失望される内容だったと言えますね。
週明けの日本株はどうなるのか?日経平均株価は28,000円を維持できるのかが焦点!
米国市場がNYダウが-1000ドルという猛烈な下げですし、ナスダック総合指数は500ポイント近い下げとなりましたので週明けの日本株は、幅広い銘柄が売られると思います。
日経平均先物を見ますと終値28,120円となっています。下支えとなる25日移動平均線を下回っております。
直近の急騰していた値がさ株や半導体関連は売られるのは、ほぼ間違いないですが、半導体大手の【8035】東京エレクトロンなどは前日に+2%の上昇ですので、そこで買った投資家の投げが入り-4%程の下落となる可能性は高いですね。
後は【9984】ソフトバンクグループも米株の下落は同社のビジョンファンドにも影響が懸念されますので、売り要素は高いですね。
日本株の救いと言えば、ドル買いが進み円安方向に向きましたので、輸出関連などは売り一巡後は反発の期待は高いですね。個人的には【9101】日本郵船、【9105】商船三井は9月配当取りでの高配当ですので、売り込まれて25日移動平均線辺りまで落ちれば、チャンスは高いと思います。
やはり内需株が良さそうですので、原発関連、旅行、円安メリットというところが押し目はチャンス言えます。
原発関連では、やはり本命は【9501】東京電力、【7711】助川電機工業、【7011】三菱重工、【5480】日本冶金と言ったところの押し目は良さそうと見ています。
旅行関連では【6561】ハナツアー、【6191】エアトリ、【6030】アドベンチャーなども大きく押し目を入れたら面白そうと思います。ちなみに小型株では【8225】タカチホが面白い動きとなっていますが動きが仕手化しています。
その他は【6081】アライドアーキテクツ、【6177】AppBank、【7868】廣済堂、【6619】ダブルスコープも期待がもてると見ています。
今回の米国市場の急落は、悲観的に考えている投資家も多いかと思いますが、やはり急ピッチな上昇となり風船がパンパンに張れた状態となっていましたからね。一旦深押しあるでしょうが、逆にこれで買いやすくなったと見ていますので、期待値の高そうな銘柄は拾っていきます。
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